出来るだけ遠くへ、梵天を海に立てていく成人儀式
木更津中島の梵天立て
まつりの概要
毎年1月7日の早朝、この年に成人を迎える若者がふんどし姿で極寒の海へ飛び込み、長さ5メートルあまりの竹の先に御幣をつけた「梵天」を海に立てます。梵天を立てる場所は、岸から離れれば離れるほど良いとされ、前の人より、奥に立てなければならない決まりがあります。
まつりにまつわる物語
この行事のもととなっているのは、山形県に位置する羽黒山・月山・湯殿山、総称して出羽三山への信仰です。千葉県はこの出羽三山信仰が盛んな地域として知られており、江戸時代の元禄年間に、ふりかかった災いを祈祷によって解決したことからこの行事が始まったといわれています。梵天を立てているあいだ、海岸では出羽三山の行人たちが般若心経を唱え、五穀豊穰・悪疫退散などを祈願します。
あわせて楽しみたい
神奈川県川崎市から千葉県木更津市をつなぐ「東京湾アクアライン」にある「海ほたるパーキングエリア」は、海の上につくられており、360度絶景を楽しむことができます。東京湾に浮かぶ豪華客船をイメージしたつくりで、5階の展望デッキからは、夕日や夜景を見ることができます。
地元の方からひとこと
今年も無事に終わってよかったです。かたちはどうであれ、ずっとこの行事が続けられればと思います。