人形の豊かな喜怒哀楽で、物語の世界へ誘う
安乗の人形芝居
まつりの概要
安乗神社の祭礼時に境内の舞台で演じられる人形芝居で、安土桃山時代から400年以上にわたり伝わる伝統芸能です。三味線の響きと、喜怒哀楽を帯びた節回しに合わせて、人形に命を吹き込むのは3人の人形遣い。大胆に生き生きと舞うさまは圧巻です。
まつりにまつわる物語
江戸時代、現在の三重県にあたる志摩の国の領主が朝鮮出兵のため出港したといいます。一度は逆風で停滞してしまったものの、安乗神社に祈願すると順風となり、無事到着できたそう。その後、領主がお礼参りに訪れると村人の歓迎を受け、その際に披露された芸能が由来です。
あわせて楽しみたい
安乗神社は、「安全に良い波に乗る」との意味合いでサーファーや自転車、バイク愛好者の間で注目されています。また、神社から近くの安乗埼灯台は、全国でも珍しい参観OKの四角い灯台で、木下惠介監督の映画『喜びも悲しみも幾歳月』の舞台にもなりました。天気が良い日には富士山も望めます。
地元の方からひとこと
それぞれの役割が難しい人形芝居ですが、3人がひとつになって、1人の人形に命を吹き込んでいきます。